鳩山由紀夫の見苦しい言い訳


7月10日


【献金問題】

 「最後に、もう時間がなくなってまいりましたが、私のいわゆる、個人献金のことに関して、一言おわびを含めて申し上げたいと思います。
私の資金管理団体におきまして、収支報告書に事実とは異なる記載が行われておりましたことに関して、国民のみなさま方に率直におわび申し上げたいと思います。
今、この弁解がましいことを申し上げるつもりはありませんが、先に弁護士による調査報告書というものを公表をいたしました折に、記者会見をいたしまして、
そのとき32名ほどの方々、また記者の方々のご質問にできる限り真摯(しんし)に、弁護士とともにではありますが、お答えをいたした次第でございます。
これは客観的でかつ正確な調査をしなければならないということで、調査のすべてを弁護士にお任せをして、弁護士の支持に従って、
収支報告書と資産公開について訂正を申し上げました。また会計責任者、および実務責任者、担当者も解任をいたしたところでございます」

 「あの、埋め合わせをいたしておりました資金が、私個人のお金から出ていたということも弁護士が確認をして、発表したものでございまして、
秘書を信頼をして、しまったということ、誠にうかつであったという批判は甘んじて受けたいと思っております。
この6月30日の記者会見におきましても、責任のあり方ということを問われたわけでございますが、収支報告書において事実とは異なる記載が行われていたということは、
率直に認め、国民のみなさま方に、大変ご迷惑をおかけして、さらには関係した方々にはさらに大きなご迷惑をおかけしたことを深くおわびを申し上げたところでございます」

 「これに対しましては、当然のことながら、私の不徳の致すところでもあるわけでございまして、今後とも国民のみなさま方に、おわび申し上げ、
説明をしながら、一方では政権交代という大きな使命の達成に邁進(まいしん)をしてまいりたいと思っております。
すなわち、今行われております都議選、あるいは国政選挙、総選挙が間近だっていう状況であります。その選挙におきまして、
国民のみなさま方の判断・審判を仰いでまいりたいと、そのように考えております。以上、私のほうからおわびを込めた、
資金管理団体における不始末の話を申し上げた次第であります」

 「長くなりました。私から以上、そのことまで含めて申し上げて、冒頭、冒頭陳述とさせていただきます(会場笑い)。
ありがとうございました」


「(政倫審で決着求めない)党判断に従う」

 −−最後に触れた献金の問題。調査報告書を発表した後もいろんな問題が指摘されている。与党側は、鳩山氏側の調査で虚偽献金だと確認された中に、
実際は献金したという人がいて、その人が寄付をしたという証明書を受けて税額の控除を受けていたと指摘した。
事実だとすると、脱税、詐欺というか犯罪にもあたる。そのようなことに秘書、会計責任者がコミットしたことは一切ないと言えるのかどうか。
もしそのような事実が出てきた場合には、鳩山氏個人の責任はどう考えるか

 「これは30日の記者会見のときにも申し上げたんですが、その弁護士の判断で、実際に寄付していただいた方が訂正・削除されていたという可能性はですね、
まったくないと言えないと申し上げて、弁護士が申し上げておりました。
すなわち、この秘書から絶対に寄付をしたとわかっている人以外の方々は、寄付をしていただけなかったものだということで、
削除をしたということでありまして、
その中に、現実には寄付をしてくださった方も何人かおられたということのようであります。
これは弁護士の判断でそのようなことが行われたと。当然その本当に払った方が寄付控除をするのは当然のことだと思っておりますが、一方で、そうではない、
すなわち寄付をしていなかった方々には、当然その秘書のほうからその申込書が送られているわけではないわけですから、
現実に寄付をしてくださってない方にそのようなものを送りつければ、その秘書が、うそがばれるということで、しているはずはありません。
したがって、私は税額控除を、失礼、税の控除を、寄付をしていないにもかかわらず受ける人はいないと、そう信じているところでございます。
当然、そのことがもし現実として起きたときには、それは私としても責任は感じるべきだと思っております」

 −−どうして虚偽の記載をしたのか、そこの疑問が払拭(ふっしょく)されないかぎり国民的な理解は得られない。
鳩山氏自らの金であるということがはっきりしていると、だから問題は少ないんだというように言った印象を受ける。むしろ、西松建設などの場合は、
相手がどう考えていたのか、相手の中でどう処理していたのかは、外からはわかりにくいということがあると思うが、今回の場合は原資も鳩山氏の金。
使っていたのも身内といえる秘書。逆に言えば、鳩山氏の手元で調べれば全容解明できるはずなのに、なぜそうなったのかわからないというところが疑問として残る。
鳩山氏が直接、秘書に事情を聴いて、さらに全容を動機も含めて、いついつまでに解明をすると、あるいは、いついつまでにできなかったら、
こういう形で責任をとるということは言えないのか

 「私は当事者だということで、秘書と会うことは止めてほしいと言われております。従って弁護士を通じて、すべて今、
その元秘書と弁護士が会話をしているということであります。
その弁護士の報告においても動機が解明をされているわけではありません。私はこれは本人が述べたことが調査報告の通りだと、
そのように信じておりますが、これは弁護士に今のところ任せるしかないと、そのように感じております。そこは私にもまどろっこしい話だと、
本当にそう思っているところでございますが、まあ推測みたいな話はあります。
まあ収支が合わなかったから、その収支のつじつまを合わせるために、支出が多いのに収入が少なかったというところからそもそもが発生していると、
そのようには思います。ならばなぜ、私からの借入金にしなかったのかというところはまだ不明であります。
まあ、それを弁護士の方は保身ではないかと。
そのことが本人に知られるのがまずかったからではないかというふうに言っておりますが、動機が解明されたわけではありません」

 −−先程、細川政権の教訓と言ったが、細川政権の場合、最強野党の自民党を相手にしてこの政治資金の問題で、いわば事実上退任に追い込まれた側面もあったが、
鳩山氏はかなりの確率で総理大臣になる可能性があるわけで、ある意味では早めに政治的な決着をはかっておくべきではないか。
その意味で国会の政治倫理審査会に自ら開催を要求して、その場で決着をつけることを積極的に進める考えはないのか

 「あの、一部私もそのような考えを持ったことは事実でありますが。現場の、あるいは党の判断として、これはやはりそのような環境にはしたくないということでありますので、
私は党の決定に従ってまいりたいと思っています」

 −−今後もその考えに変わりはないのか

 「現在、変えるつもりはありません。党の判断に任せたいと思っています」

 −−現場の判断とか、党の判断とか、弁護士に任せているということだが、鳩山氏の政治的歩みを振り返ると、「政治とカネ」の問題が政治家としての立脚点だったと思う。
それ故に厳しく他党のことを追及してきた。その割に自分のことでは曖昧模糊として、人任せという感じがするが

 「曖昧模糊にしているというのは、この調査においてですか」

 −−はい

 「そこは私自身が調べるよりも、やはり弁護士にお任せをして、弁護士が当然のことながら正確に情報を収集するほうが、
国民のみなさま方にも信頼度が高いのではないかと思っておるものですから、そのように今、弁護士に全力投球をお願いしているところです」

 −−その弁護士は鳩山氏が雇われた。だから、いついつまでに結論を出してくれと言えば、弁護士はそれにしたがって出すのではないか。
例えば、今週中に第2次の報告書を出してくれとか、鳩山氏のほうから要請してもいいのではないか

 「なんのための第2次かがわかりませんが」

 −−その後、いろんな不明な点が出てきている

 「例えば」

 −−税控除を受けるための確認処理を…

 「それはあの弁護士が今…」

 −−職業欄に虚偽記載があったとか、報道では献金した人でも削除されてたとか、これ、いつになったら終わるんだろうと

 「あの、献金した人が削除されていたというのは、最初の記者会見のときにもその可能性はあると先程も申し上げたように、
その可能性があると記者会見では申し上げておりました。現実にそうであったと、すなわち、先程から申し上げておりますように、
確実にこれは秘書の記憶の中で寄付をしてくださったという方々を除いては、これは事実ではないのではないかという発想のもとで削除をしたというのが、
弁護士の判断で、私の判断ではありませんが、弁護士の判断でそのように行ったと。
でも現実は払っておられた方がいたというのが実態でありまして、そのことは30日の記者会見でもその可能性はありうると。
でも判断として、そのような弁護士が判断をしたということを申し上げたところでございます」

 −−この後、もう調査報告みたいなものが出てくる可能性はないのか

 「わかりません。ただいろいろと、例えば、北海道の市会議員、道会議員の話とか、あるいは事務所の話とか出ておりますから、
そういったところは新たな話でありますだけに、きちっと十分にお答えできますので、お答えはしたいと思います。それも含めて、
とは思っておりますが、これは弁護士の判断に当然、私は従いたいと思います」

 −−鳩山氏の事務所の問題で、鳩山氏が弁護士にお願いをして調査してもらってるわけで、鳩山氏がこうしてくれと言えば、
それは弁護士のほうで対応するのではないか

 「私としても当然、急いでもらいたいとは思います。それで今申し上げたような北海道とか室蘭のことに関しては、
弁護士によらずに、党の役員室長が調査をして結果が十分に理解をされたということでございます。そういうものも含めて必要ならばということであります」






 
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