イスラエル軍のアシュケナジ参謀総長は13日、国会の国防・外交問題委員会で、先月27日にパレスチナ自治区ガザ地区への
攻撃を開始して以降、一日当たり130回以上に当たる計2300回以上の空爆を行ったと発表した。
参謀総長はイスラム原理主義組織ハマスに大打撃を与えたと説明し、「すべきことはまだ残っている」と強調した。
また、バラク国防相は地元メディアに対し、エジプトが仲介する停戦協議の行方を見ながら攻撃を継続する方針を示した。
イスラエル軍は13日夜もガザ地区のエジプト境界付近などを激しく攻撃。AFP通信によるとパレスチナ人死者数は
975人に上った。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」は、住宅を破壊され避難民になったパレスチナ人は推計8万人と伝えている。
イスラエル軍は11日も、イスラム過激派ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザへの攻撃を続けた。
先月27日の攻撃開始からの死者数は、AFP通信によると計885人、負傷者は3620人に達した。
国際的に批判されている「白リン弾」の使用も指摘され、イスラエル非難の声は強まっている。
同通信によると、ガザの病院の医師が11日、「白リン弾で少なくとも民間人55人がやけどをした」と証言。
AP通信は女性1人が死亡、100人以上が負傷したと伝えた。
白リン弾は、主に敵の目をそらす煙幕を張るために用いることが多いが、ざんごうなどに隠れている敵をあぶりだす際にも使われる。
化学兵器とはみなされておらず、国際条約上、明確に使用が禁止されてはいないことから、米軍が04年にイラクで、
イスラエル軍も06年のレバノン紛争で白リン弾を使った。
イスラエルは攻撃続行の姿勢を変えていない。オルメルトは11日の閣議で「ゴールに近づいているが、
さらなる辛抱と決意が必要」と語り、即時停戦に応じない姿勢を改めて強調。
地元メディアによると軍高官は10日、武器密輸トンネルを二度と掘れなくするためには、
少なくとも1月末まで攻撃を続ける必要があるとの見解を示した。
イスラエル軍は11日午前までに、ガザ南部ラファのモスク(イスラム礼拝所)や武器密輸トンネルなど60カ所以上を空爆。
モスク攻撃は「武器庫になっているため」としている。
現地の報道では、イスラエル軍機は「間もなく攻撃を強化する」との警告ビラを投下しているという。
イスラエル軍は国連が運営する学校近くで砲撃を開始し、民間人ら少なくとも40人が犠牲となるなど多数の死傷者が出ている。
ロイター通信などによれば、同学校近くで6日午後、イスラエル軍の2台の戦車が砲撃を開始し、避難民らが待機する学校内や、
外部にいた人々が犠牲となった。多数の重軽傷者も出ているもようだ。
イスラエル空軍はさらに別の国連の学校も空爆、3人以上の避難民の犠牲者が出た。
イスラエル軍による空爆が連日続くパレスチナ自治区ガザの情勢に関連し、戦犯ブッシュは2日、
同地区を実効支配するイスラム強硬派勢力ハマスのイスラエルへのロケット弾攻撃が今回の空爆を招いたとイスラエル寄りの姿勢を改めて示した。
米ホワイトハウスが3日に放送するラジオ演説の内容を前もって公表した。
戦犯ブッシュは、ハマスがガザを2007年夏に支配下に置いて以降、住民の生活環境は悪化したと指摘。
ハマスが公共インフラ建設を進めず、ロケット弾発射に力を注いだからだなどと主張した。
同時に、ハマスはガザの一般住民の中に隠れる戦術を用い、これが罪のない住民の生命を脅かしているとも批判した。
空爆は12月27日に始まり、パレスチナ救急当局によるとこれまでの死亡者は民間人含め少なくとも421人、負傷者は約2200人となっている。
イスラエル軍当局者によると、ハマスのロケット弾などによる同国住民の死亡者は4人、負傷者は57人。