平成17年/03/25

盧武鉉談話 日韓対話への悪影響を懸念する

 ちょっと乱暴過ぎるのではないか。一国の元首の発言としては驚くような内容だ。
 韓国の盧武鉉大統領が、竹島問題や歴史教科書問題などで、日本を激しく非難した。 大統領は談話で、「侵略と支配の歴史を正当化し、再び覇権主義を貫徹しようという(日本の)意図を、これ以上看過する訳にはいかなくなった」などとして強硬に対応する方針を表明した。
 先に韓国政府は、過去の問題について「謝罪と反省」を日本に求める声明を発表した。談話はその延長線上にある。大統領自らが対日政策の転換を宣言したことで、日韓関係にさらに悪影響が及ぶのは避けられない。極めて遺憾だ。
 その言い分は、日本から見れば、一方的な解釈に基づく不当な対日非難だ。
 島根県議会が「竹島の日」条例を制定したことについて、「過去の日本の侵略を正当化し、韓国の光復(独立回復)を否定するもの」と決めつけた。
 竹島の帰属は植民地統治と無関係、というのが日本の立場だ。韓国が占拠している竹島の領有権を巡り、日韓は半世紀以上も応酬している。国交正常化の際、外交的解決を目指すとし、だめなら調停にかけることで合意した問題だ。
 中学の歴史教科書についても、「歪曲(わいきょく)された歴史教科書がよみがえろうとしている。これも侵略の歴史を正当化する行為」と断定した。日本の国家主権に属する検定の発表を前に、外国の元首が圧力をかけるのは、内政干渉だ。
 とりわけ看過できないのは、日本が再侵略の意図の下に国家的陰謀をめぐらしているかのようにみなしている点だ。
 大統領は、条例制定や教科書の検定・採択問題について、「日本の執権勢力と中央政府の幇助(ほうじょ)の下で行われている」とした。その上で、「日本がこれまでやってきた反省と謝罪をすべて白紙化するものだ」とまで言い切った。
 大いに問題のある認識だ。過去の日韓協力関係を否定し、両国の国民に無用の誤解と不信、憎悪感情を植え付け、将来にわたり禍根を残しかねない。
 さすがに、韓国内でも批判する声が上がった。朝鮮日報は、敏感な外交懸案を巡って大統領が断定的に主張するのは、「決して賢明な所作ではない」と、たしなめた。中央日報も、「白旗を掲げての降伏を日本に要求するように見える」として、冷静な対応を大統領に求めた。
 盧大統領の強硬姿勢で、日韓の政府間対話が成り立たなくなる恐れがある。6か国協議へも悪影響が及び、核武装を進める北朝鮮を喜ばせることになる。
 盧大統領には再考を促したい。

おぞましい国際感覚しか持ち合わせていない韓国人 ならば我が国とのすべての交流をきっぱり断ち切れば良い
そんな事より無断で占拠している「竹島」を早く返せ!! 
今更韓国人に過去の「日韓併合」の正当性を唱えても聴く耳持つような相手ではない
元々「日本を跳ね返す力なき民族」だったのだから 彼らに大東亜共栄圏とかアジア解放なんて
難しい事を説いても分かるはずがない いつまで経っても過去にすがって生きていくしか能のない
愚かな民族なのだ
それは今も尚、同じ民族でありながら南北統一すらできない愚かさが証明している

【資料】盧武鉉大統領:国民に贈る文

 尊敬する国民の皆さん、
 報道を通じて国民の皆さんの憤怒を生き生きと見守っています。合わせて私は沈黙している多くの人々の胸の中に抱かれているもどかしさに共感しています。
 皆様が感じている怒りともどかしさを少しでも解くためにこの文を書きました。
 国民の皆様のもどかしさは、多くの憤怒と抗議にもかかわらず、希望的な結末を予測することが難しいということでしょう。この間わが国(韓国)の国民は政府が微温的に対応するときにも、または強硬な対応をしてもこれといった結果がなくうやむやになったときにも、私たちの意志を貫徹するためのしかるべき手段がないという状況を理解して大きく咎めず、心をなだめてきました。
 このたびの政府の対応に対しても同じことと思います。せいせいしたといいつつも、やはりしかるべき結果を期待することが難しく、もどかしく感じているものと思います。
 しかし国民の皆さん、今度は違います。正しく対応していくつもりです。もちろん、感情的に強硬対応をするのではありません。戦略を持って慎重に、しかし積極的に対応していきます。今度はうやむやになることもないでしょう。遠くを見通しながらたゆまず対応していきます。
 尊敬する国民の皆さん、日本は最近自衛隊の海外派兵の法的根拠を準備し、いまや再軍備論議を活発に進行しています。この全てが私たちには苦痛な過去を思い出させ未来を不安にすることです。
 しかし、すでに日本が謝罪し私たちがこれを受け入れ新しいパートナーシップを宣言したときに、普通の国が一般的に持っている国家の権能を日本だけが持てないということを日本の国民が納得するのは難しいことです。このような判断から私たちは心配な心を押しとどめて言いたいことを我慢してきました。韓・日関係の未来のためでした。
 考えてみれば、謝罪は真正の反省を前提にするものであり、またそれに相応する実践が伴わなければならない単に小泉総理の靖国神社参拝は以前に日本の指導者が言った反省と謝罪の真実性を毀損するものです。
 しかし、これに対してもわが国の政府は直接的な外交争点にしたり対応措置をしたりせず、暗に自制を促すのにとどめました。それこそ、日本の指導者が口癖のように繰り返す未来志向的韓日関係のためでした。しかし、今やこれ以上黙過することはできない状態に至ってしまいました。
 露日戦争はその名前の通りロシアと日本の領土をめぐって争った戦争ではなく、日本が韓半島を完全に支配するために引き起こした韓半島侵略戦争でした。実際、日本はこの戦争で勝利したあとすぐにわが国の外交権を強奪し事実上の植民統治を始めました。
 日本はこの戦争中に独島を自分の国の領土に編入しました。それこそ武力で独等を強奪したのです。日本島根県が「竹島の日」に定めた2月22日は、100年前日本が独島を自分の領土に編入したまさにその日です。それこそ過去の侵略を正当化し大韓民国の光復(独立)を否認する行為です。
 教科書問題も同じです。2001年日本で歪曲された歴史教科書がほとんど採択されなかったとき、私たちは日本の良心に期待をかけ、東北アジアの未来に対して楽観的な展望も持ちました。しかし今やその歪曲された教科書が再び生き返っています。これもまた侵略の歴史を正当化する行為です。
 しかし、このようなことが一個の自治体や一部の無知覚な国粋主義者の行為にとどまるものではなく、日本執権勢力と中央政府の幇助のもとになされているために、わが国はこれを日本全体の行為だと見るほかありません。これはまた日本が今までにした反省を謝罪を全て白紙化する行為です。
 いまやわが政府も断固として対応するほかありません。侵略と支配の歴史を正当化し、ふたたび覇権主義を貫徹しようとする意図をこれ以上手をこまねいて見ているだけすまなくなりました。韓半島と東北アジアの未来がかかっている問題だからです。
 まだこのような行為が大多数の日本国民の考えと違っているということは事実です。しかし政治指導者がけしかけて歴史をさかさまに教えることが続けば、状況はいずれ変わるかもしれません。
 尊敬する国民の皆さん、政府が積極的に動くつもりです。これまで政府は日本に対して言わなければならない言葉や主張があってもできるだけ市民団体や被害者の役割に残しておき言葉を慎んできたのが事実です。
 被害者の血のにじむ絶叫にも力添えせず、被害者が真相を求めて右往左往していたときにもしかるべく助けることをしませんでした。政府間葛藤がもたらす外交上の負担やもしかしたら経済に及ぼすかもしれない悪影響も考慮しましたが、なにより未来志向的な韓日関係を考えて自制したのです。
 しかし帰ってきたものは未来をまったく考慮しない日本の行動です。今は却って政府が動かないことが日本の方針を呼んだのではないかという疑問が提起されています。これではだめです。今からでも政府ができることはすべてやるつもりです。
 まず、外交的に断固として対応します。外交的対応の核心は日本政府に対して断固として是正を要求することです。日本政府の誠意ある応答を期待することが難しいというおそれはありますが、当然に言うべきことは聞くまでたゆまず根気よく要求します。
 次は国際世論を説得することです。国際秩序は力の秩序であり国家間関係は利益を優先するのが現実であるとはいえます。しかし、もう一方では国際社会は皆が尊重しなければならない普遍的価値と秩序を強調する方向に少しずつ動いているのも事実です。日本が普通の国家を超えてアジアと世界の秩序を主導する国家になろうとするのならば、歴史の大儀に符合して身を処し確固とした平和国家として国際社会の信頼を回復しなければなりません。
 国際社会も、日本をして人類の良心と国際社会の道理に合うように行動するよう促す義務があります。私たちは国際社会にこの当然の道理を説得していくものです。
 この全てのことよりさらに重要なことは、日本国民を説得することです。究極的に問題が解決するのは、日本国民が歴史を正しく知り、韓日の2つの国と東アジアの未来のため日本がしなければならないことは何なのかを正しく理解しなければなりませ
ん。それでこそ日本政府の政策が正しい方向をつかむことができるのです。
 これらのことは決してたやすいことではありません。他人の間違いを暴いて指摘することは疲れることであるのみならず、大変気まずいことです。お互い顔を赤くして対立することも多くなるでしょう。他の国の人の前でののしりあって争う姿を見せることは大変こころぐるしいことでもあります。
 とげとげしい外交戦争もあるかもしれません。そのうえ経済、社会、文化その他の各分野の交流が萎縮しそれがわが国の経済を難しくするのではないかという憂慮も生じるかもしれません。
 しかしこの問題に関しては大きく心配しなくてもよいのです。いまやわが国も相当の困難に十分に耐えることができる力量を持っていると考えます。そして国家的に必ず解決しなければならないことのためにどうしても耐えなければならない負担ならば
毅然として耐えなければならないのです。しかし一方では耐えがたい負担が生じないよう状況を賢く管理していくつもりです。
 国民の皆さん、どのような困難があるとしても、躊躇したり、うやむやにしたりせず、わが国民が受け容れるしかるべき結果が得られるまでたゆみなく対処していきます。今度にはかならず根を絶つようにします。難しいときには国民の皆さんに助けを請いたいと思います。新しいことが行われるたびに国民の皆さんの意見を聞きます。
 今、このことを決心して国民の皆さんに報告しつつ、いくつかのお願いをしたいと思います。
 第1に、一部国粋主義者の侵略的意図は決して容赦してはなりませんが、だからといって日本国民全体に不信感を持ち敵対してはならないということです。日本とわが国は宿命的に避けられない隣人です。二つの国の国民の間に不信と憎悪の感情が育てば、再びとてつもない不幸を避けることができません。
 第2に、冷静を失わず落ち着いて対応しなければならないということです。断固として対応しつつ、理性で説得し品位を失ってはなりません。ある程度の感情表現を無くすわけにはいきませんが、節制を失ってはなりません。力でする争いではありません。名分を失ってはつけこまれます。過度に感情を刺激したり侮辱する行為は特に自制しなければなりません。
 第3に、根気と忍耐心を持って対応しなければなりません。争いだといってもこの争いは一日二日に終わる争いではありません。持久戦です。どのような困難でも甘受するという覚悟で臨みながら、体力消耗を最大限減らす方法を考える知恵と余裕を持って根気よく取り組まなければなりません。
 第4に、遠くを見通しつつ戦略的に対応していかなければなりません。慎重に判断してゆったりと話し行動しなければなりません。一喜一憂してはならず多くの人がいちどきに話してもなりません。最近あまりにも多くの言葉と行動が降り注いでいるのではないかという不安がないわけではありません。
 尊敬する国民の皆さん、わが国民の要求は歴史の大義に基礎を置いています。私たちは無理なことを要求しているのではありません。新しく謝罪を要求しているのでもありません。中身のない謝罪さえ白紙化するようなことを改めることを要求しているだけです。そして、まだ処理されずに残っている問題に関して事実を是認し適切な措置をとることを促しているだけです。
 私は「事必帰正」(いつかは正しいことに帰るという意味)という言葉を信じています。私にはこのことを正しく処理する所信と戦略があります。決して国民の皆さんを失望させることはありません。
 私を信じ、助けてくれることを望みます。そして勇気と自身感を持つことを望みます。私たちの要求は必ず歴史の応答を受けることでしょう。(以上)


  

 
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